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プチ特集 どこで暮らす?どこで働く?
〜都会のSOHO・田舎のSOHO〜 |
第4回
| ■フリーランスの住宅事情 〜夏の夜。祭囃子が聞こえてきたら〜 |
| by まっつん |
「ルミにふられたから今晩つきあってくれへん?」
え?ステキな殿方からのラブコールかって?いえいえ、残念ながら、ここで
できた2人めの女友達からの電話。
彼女の仕事の関係もあって、地区の盆踊りの練習に行くのに連れが欲しいら
しい。「新しい参加者を連れて行くと、年輩の方々に喜ばれるのよ」との言
葉に乗せられて、「あたしゃ補欠かいな!気ィ悪ぅ」と突っ込みながらも、
うちわ持参でかけつけた。(結構やる気やん!)
踊りはもう始まっていた。彼女はさっさと輪に入って、早くおいでと手招く。
「ええい、ままよ」と見よう見まねで踊り出したのはいいけれど、足がもつ
れて、今にもこけそう!
おまけに、突き出す手振りは優雅どころか、どじょうすくいか太極拳かと見
まがうほどの力強さで、彼女にも爆笑される始末。
しかし、そこはそれ、ここ数年で身につけたオバハンパワー。人目も気にせ
ず踊り続けること30分。休憩タイムにはお茶まで出てゴキゲン!
ところが、再び始まった踊りは前とちょっと違う。「『汐くみ』っていうの
よ」と教わった振りは、そう言われてみれば、何かをすくうかのような仕草。
感心している間もなく、今度は2人のおじさまが躍り出て、なにやら奇妙な
身振りで皆を先導しはじめた。
その腰つきたるや、何とも言えない味があって、「おぬし、できるな!」
その上、どことなくなまめかしい腰の入れ方がおかしさを誘って、あちこち
からくすくす笑いも…。
色っぽい踊りの理由は、間もなく耳に入ってきた歌い手の台詞でようやく理
解できた。
「嫌よ、嫌よとぉ〜。」
前後の2人に近づいては離れ、背中合わせに手で顔をちょっと隠し、ちらり
と振り返る仕草は、まさに『相対(あいたい)』という踊りの名前にふさわ
しい。踊りが佳境に入るにつれ、2つの黒い影が手を取り合い、三々五々、
闇に消えていく、かつての農村の男女の姿が一瞬頭をよぎる。
去年の盆踊りはくじ引き目当てにこそこそと出かけたけれど、今年は祭囃子
に誘われて、闇に紛れてふらりと踊りの輪に流れこんでみようか。
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