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▼その11
残り少なくなった女性ホルモンのお告げ 〜
46歳の森昌子さん、お家で倒れちゃいましたね。更年期障害ですって。私、
43歳。そっか、更年期障害の年齢なんだ。それにしても昌子さん、退院時、
フラフラでしたよね。具合悪いんだから仕方ないけど、服をもう少しどうに
かしてほしかったな。かすかに華やかな色目のコートにするとか。心が、ど
うしようもなく沈んでいるように見えました。あんまり幸せじゃないのかな。
更年期障害は、女性ホルモンの減少が引き起こすさまざまな体調不良のこと
なんですってね。大豆イソフラボンが女性ホルモンに似た役割を果たすとか
で、大豆や豆乳ブーム。でも、アンチエイジングに関する記事を読んでいた
ら「恋愛が一番効く」とありました。だよね。なけなしの女性ホルモンが、
線香花火のように最後の火花を散らして、更年期なんか忘れちゃうのかも。
「ほんとの恋愛はムリでも ヨン様とか誰かに恋焦がれるのも効果アリ」なん
だとか。だけどな……。寂しいよな。もう恋愛できないのかな、って思うと
寂しい。年をとると、いろんな縛りができてくるけど(いわゆる「年甲斐も
ない!」ってやつね)最大の縛りは、恋愛のタブーじゃないかしら。まあ、
結婚してると「不倫だ、家庭崩壊だ」という強烈な縛りがあるし、その上に、
「その年で、その顔で恋愛するのか!?」的な嘲笑にも似た縛りも出てくる。
つまり40代って、「もう○○が似合わない年になる」「すでになっているの
かも」という恐怖と戦う年代だね。おまけに閉経も来るかもしれないわけだ
から、「女であることや、セックスなんかとも基本的にサヨナラなの!?」
みたいな非女性時代突入の恐れも加わる。更年期障害にもなるわな。精神的
危機だもの。
よっしゃ!エブリバディ!もう一度、ちゃんと女になろうじゃないか。今度
の挑戦は半端なキモチじゃできないぞ。「おっぱいが出てきて童女から少女
になった」とか「恋をしてエッチを知って少女から女になった」とか「妊娠
して出産して母になった」とか、いろいろドラマはあるにしても、生命のプ
ログラムに身を任せれば自然に乗れちゃう(ことの多い)女のステップでは
ないのだから。
失われゆく女性ホルモンと格闘しながら、「年甲斐もない」という縛りと戦
いながら、意識的に「女をやる」。もしくは「女を続ける」。もしくは樹木
希林のように「女であることは居心地が悪かった」と決然と口にできるよう
に成熟する。中途半端じゃダメだ。半端な若作りも、半端な無造作も、半端
なフェロモン作戦も年寄り臭くなる点では同じだもの。
女って何?、そのあたりから考えることになるのかも。忙しくて時間ないか
ら、パパっと答を出さなくちゃ。女を自分なりに分析してさ、いいところだ
け、気にいったとこだけ残して、あとは捨てちゃおう。何を残そうかな。ど
こ捨てようかな。総花的な女の魅力は、20代の若い子に任せた。その葛藤や
息苦しさも20代や30代女性陣に全面的に委ねよう。一般的女性像と自分を比
較して落ち込んだり、悩んだり、苦しんだりしてる時間はない。残り少なく
なった女性ホルモンのお告げだ。
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